はじめての遺産相続

お葬式が済んで、いよいよ遺産分割・・・
よく、「遺産の話は四十九日が済んでから。」 なんて言われたりしていますが、とんでもないことです。

スピードが命!!

相続の手続きはとにかく「スピードが命」です。

なぜなら

人の気持ちは変わる

からです。

何か月も放置していると、その間、相続人がそれぞれの家庭で遺産の分割についてどうなるかを話はじめ、色々と調べる人も出てくるでしょう。

頻繁にみられるのは「相続人の配偶者」が、相続人に口出ししてきて、その結果揉めたり、後味が悪くなるというパターンです。

紛争になった場合は、弁護士に依頼するしかなくなり、費用も相当高額になるでしょう。

争いが起こる前に、全て完了させるのが「円満相続」の秘訣です。

相続手続きの流れ

①相続の開始(死亡した日)
死亡したことを知った日から、7日以内に死亡届を提出します。
②遺言書・エンディングノートの捜索
遺言書が見つかれば、手続きが大幅に削減されます。故人が保管しそうなところに遺言書がないか確認して下さい。「エンディングノート」は遺言のような法的効力はないものの、遺産に関する重要な情報が記載されていることでしょう。

公正証書遺言を残している可能性もありますので、公証役場に照会請求してみましょう。
③相続人の調査
故人の出生から死亡までの戸籍を取得し、相続人を確定させます。相続人の中で死亡している人がいるときは、さらに多くの戸籍収集が必要です。特に故人の兄弟が相続人となる場合は相当な量の戸籍収集が必要となります。

また、一つの役所で全て収集できることは珍しく、たいてい他府県の役所からも取り寄せることになるでしょう。

当事務所では、この相続人調査のみを代行することもできます。
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④財産調査
銀行預金、不動産、自動車など、誰にでも分かりやすい財産だけなら問題ないのですが、どこにどんな財産がどれだけあるのか、コツコツと調べていくことが必要です。
借金やローンなどの調査、金融機関・信用情報機関への照会など、遺言書のない場合の財産調査は膨大な時間と労力を消費します。

この調査が終わらないと、遺産分割協議ができませんので、迅速に調査することが求められます。

遺産分割協議とは? →
⑤相続放棄の手続き
故人に多額の借入金があって、相続財産を全て充てても返済できない場合に行います。この相続放棄の手続きは、相続開始を知ったときから3か月以内に行う必要があります。

3か月を過ぎますと、すべての遺産を相続することを承認したことになってしまいます。財産調査を早急に行いましょう。

自分でできる!相続放棄→
⑥遺産分割協議
相続人全員で話し合って、誰が、どの遺産を、どれくらい相続するのかを決めます。その決めた内容を「遺産分割協議書」という書面にし、相続人全員の署名・押印をすれば完成です。

戸籍の収集は自分で行い、協議書の作成のみをご依頼いただくことも可能です。

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⑦遺産の名義変更
相続人全員で話し合った内容の通りに、各遺産の名義変更をしていきます。 金融機関・法務局・運輸局など、あちこちに実際に出向いて手続きをしますので、平日の昼間に時間をとって進めていきます。
⑧相続税の申告
相続財産が多い場合のみになりますが、相続開始を知ったときから10か月以内に税務署で申告をしなければなりません。
⑨相続手続き完了
相続開始から完了まで、およそ3か月はかかるかと思われます。

相続人は誰?

一般知識としてわりと広く知られていることではありますが、一度おさらいをしておきましょう。

配偶者は特別扱い

相続人には「順位」があります。

第1順位は「子」「養子」
第2順位は「親」「養親」
第3順位は「兄弟姉妹」 

となっています。 おや? 配偶者は?

実は配偶者には「順位」がありません。なぜなら、配偶者は特別に地位にあり、生きている限り常に相続人となるからです。

故人に「子」がいない場合、親が生きていれば親に相続されることになります。
加えて「親」も2人とも亡くなっているときは「兄弟」に相続権が移ります。

このように第1順位から見ていき、その順位に誰もいないとき、次の順位に移っていくのです。

子が先に亡くなっている

親が亡くなる前に、子がすでに死亡していることがあります。死亡している相続人に子(つまり孫)がいれば、その子に相続権が移ります。これを「代襲相続」といいます。
死亡した相続人に子がいないときにはじめて、次の順位(親か兄弟)に相続権が移ります。

遺産はすべて配偶者のもの?

子供がいない夫婦はどうなるのでしょう?
夫が死亡した場合、夫の親が生きていれば遺産の3分の1が親に相続され、妻の相続分は3分の2となります。

親も死亡している場合、夫に兄弟がいれば遺産の4分の1が兄弟に相続されます。配偶者の相続分は4分の3となります。

子がいない、夫の両親が死亡、夫に兄弟がいないときに、はじめてすべての遺産が配偶者に相続されます。この場合は、遺産分割などの面倒な話し合いはしなくて良いのですが、はっきり言って珍しいケースではないでしょうか。

このように、配偶者は常に相続人となれる一方で、多くの場合は誰かと遺産を分け合うようになっているのです。

相続財産に負債がある場合

負債。分かりやすいのは「借金」「ローン」などですが、これらも相続財産に含まれてきます。プラスの財産よりもマイナスの財産の方が多い場合は相続放棄という選択肢もあります。
ただし、プラスの財産の中に「これだけは絶対に手放せない」というものがあるときは、相続放棄をすることができません。
家と預金は引き継ぐが、借金は引き継がない。という都合の良いことは認められず、全て引き継ぐが、全て放棄するかの2択となるのです。

また、相続財産の一部を処分したりすると、相続放棄ができなくなります。遺産分割協議も済んでないのに、預金を子供の学費に充ててしまった。などという場合です。この相続放棄ですが、よくあるカン違いは、他の相続人対して「もらわない」と言えば相続放棄ができる、と思い込んでいる。というものです。 相続放棄はそんなに単純なものではなく、家庭裁判所で正式な相続放棄の手続きをしなければ、放棄したことにはなりませんので注意が必要です。

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